記事を見て欲しい人
車の名義変更をしたい
名義変更をしないとどうなるの?
名義が違う車を売ることはできるの?
この記事はそんな方に向けて書いています。

車を名義変更するために必要な書類
「両親から車を譲り受けた」
「友達や知人から車を譲ってもらった。売ってもらった。」
「上司や先輩から車を譲ってもらった。売ってもらった。」
このような方は、すぐさま自分名義へと変更をおこなうようにしましょう。
名義を変更しないまま事故などを起こしてしまうと、相手側に迷惑がかかってしまう可能性があります。
逆もしかり。
自分名義の車を友達や先輩に譲ったり(売ったり)した場合には、相手にすぐさま名義変更をしてもらわなければ、思わぬトラブルに巻き込まれることがあるかもしれません。
普通車の名義変更をおこなう場合の必要書類
親族・友達・知人から譲り受けた(売ってもらった)車の名義変更を行う場合は、基本的に5種類の書類が必要となってきます。
この5種類の書類を運輸支局へ持って行き、申請すれば完了です。
それでは、名義変更のやり方をパターン別に説明していきたいと思います。
①新所有者(自分)が1人で名義変更を行う場合
多くの場合、車を譲り受けた(売ってもらった)新所有者が名義変更を行うのが暗黙の了解となっています。
必要書類としては以下の5種類。
自分(新所有者) | 相手(旧所有者) | |
車検証 | 〇 | ✖ |
車庫証明書 | 〇 | ✖ |
印鑑証明書 | 〇 | 〇 |
譲渡証明書 | ✖ | 〇 |
委任状 | ✖ | 〇 |
車検証
車検証はダッシュボード内に保管されている場合が多いです。
出典元:wikipedia(自動車検査証)より
車庫証明書
出典元:大阪府警ホームページより
交付場所 |
保管場所の位置(駐車場)を管轄する警察署交通課 |
費用 |
2,500円~2,800円程度(地域によって異なる) |
有効期限 |
発行日から1ヶ月以内 |
その他 |
同居している家族間で同じ駐車場を使う場合は、申請する必要はありません。 |
印鑑証明書
印鑑証明書とは、必要書類に捺印した印鑑が本人のものであるか証明するための書類
出典元:米子市役所ホームページより
交付場所 |
市区町村役場の窓口 |
費用 |
1通300円 |
有効期限 |
発行日から3ヶ月以内 |
その他 |
新旧所有者両方の印鑑証明書が必要となります |
譲渡証明書
譲渡証明書とは旧所有者から新所有者へ車を譲渡したことを証明する書類です。
交付場所 |
譲渡証明書のダウンロード |
費用 |
無料 |
その他 |
旧所有者の実印を押印してもらう必要あり |
委任状
委任状とは旧所有者から新所有者へ車の名義変更手続きの申請を委任するときに必要な書類です。
交付場所 |
委任状のダウンロード |
費用 |
無料 |
その他 |
旧所有者の実印を押印してもらう必要あり |
以上5種類の書類を揃えて陸運支局へ持っていき申請すれば名義変更は完了となります。
他にも申請書、手数料納付書、自動車税・自動車取得税申告書も必要となりますが、陸運支局で揃えればいいので当日でも問題ありません。
②新・旧所有者以外の第三者へ名義変更を依頼する場合
基本的に新所有者が名義変更を行うことが暗黙の了解となっていますが、新旧所有者が忙しいなどの理由で第三者に委託して変更する場合の必要書類は以下の表。
自分(新所有者) | 相手(旧所有者) | |
車検証 | 〇 | ✖ |
車庫証明書 | 〇 | ✖ |
印鑑証明書 | 〇 | 〇 |
譲渡証明書 | ✖ | 〇 |
委任状 | 〇 | 〇 |
1人で名義変更をおこなう場合と、第三者へ名義変更を委任する場合の大きな違いは、新旧所有者両方の実印を押した委任状が必要ということだけです。
委任状は1通にまとめることができればいいですが、1枚ずつ別々で実印を押印しても構いません。
ちなみに新所有者と旧所有者が一緒に陸運支局へ出向いて名義変更をする場合は、委任状の必要はありません。
また新所有者と旧所有者の管轄が違う場合には、ナンバーの変更が必要となりますので陸運支局へ車を持ち込み、自分でナンバーの入れ替えを行う作業が伴います。
軽自動車の名義変更をおこなう場合の必要書類
軽自動車と普通自動車とでは名義変更で揃える書類が若干違ってきます。
自分(新所有者) | 相手(旧所有者) | |
車検証 | 〇 | ✖ |
印鑑証明書または住民票(3か月以内) | 〇 | ✖ |
申請依頼書 | 〇 | 〇 |
申請依頼書
申請依頼書とは普通自動車の名義変更で言えば依頼書に当たる書類です。
申請依頼書からどちらの所有者でもいいので書類をダウンロードをして、新旧所有者の認印を捺印する必要があります。
新旧所有者が何らかの事情で第三者に手続きを依頼する場合も同様です。
その他
旧所有者と新所有者の管轄が違う場合には、前後のナンバープレートを外して軽自動車管轄事務所への持ち込みが必要となってきます。
例:旧所有者(品川ナンバー)→新所有者(八王子ナンバー)
旧所有者と新所有者の管轄が同じ場合にはナンバープレートを取り外す必要はありません。
以上の書類とナンバープレートを持参して軽自動車管轄事務所で手続きをすれば完了となります。
ディーラーや信販会社名義の場合
車検証の使用者欄に自分の名前と住所が記載されているが、所有者欄にディーラーや信販会社の名称と住所が記載されている場合は、車をローンで購入していることになります。
この場合は、勝手に廃車や車の売却をすることができません。
廃車や車の売却をするためには、ローンを完済させてから、自分名義へと変更しなくてはいけません。
ローンを全て払い終えて名義変更をしたい場合は、ローン会社に『所有権の解除をお願いします』と電話すれば必要書類を郵送してくれるので、必要書類が到着すればそれを車を購入したお店(ディーラーや中古車販売店)に持って行くか郵送すれば無料で名義変更を行って貰えます。

名義変更にともなうトラブル事例と解決方法
名義変更をしなかったことで相手に迷惑をかけてしまった、思わぬトラブルに巻き込まれた、そのようなことのないように車を譲り受けた場合はすぐさま名義変更をおこなうことを心がけましょう。
車の名義変更でよくあるトラブル事例
車の名義変更をしないことで起こりうるトラブル
- 新所有者が名義変更するまで永遠に旧所有者が自動車税を支払わなければならない
- 新所有者がスピード違反、駐車禁止をした場合、通知が旧所有者の元へ届く
- 新所有者が不法投棄した場合、請求が旧所有者の元にくる
- 新所有者が死亡事故を起こした場合、旧所有者が莫大な慰謝料を請求される可能性がある
- 新所有者が車を売却できない可能性がある
- 所有者と契約者が違う場合、任意保険の加入できない場合がある
上記のトラブルは車をネットオークション等で個人売買された方に多くみられます。
特に譲った側(売った側)が不利益を被る形が多く見受けられますので、相手側にはすぐさま名義変更を催促するように仕向けましょう。
名義が変更されるまで税金を支払い続ける
個人間で車を売却した、友達や知人へ車を譲った場合に、相手側が3月31日までに名義変更をしてくれなかった場合は、車の納税通知書が相手側ではなく、自分のところへ届いてしまいます。
言いかえれば、4月1日時点で車検証に記載されている所有者の元へ車の納税通知書が届くということです。
せっかく気持ちよく売却した(譲った)のに、税金は自分が支払わなければならないハメになるのは避けたいところです。
そのような状況になった場合は、自分で税金を立て替えて、支払った額を相手方に請求するしかありません。とても面倒ですね。
これは名義が変更されるまで永遠に続きますので注意が必要です。
スピード違反、駐車禁止の違反通知が所有者の元へ届く
車を売却した相手が、名義変更前や名義変更を行わずに現行犯以外の違反を犯した場合がやっかいです。
現行犯以外の違反とは、オービスによるスピード違反や駐車違反をした場合です。これらの違反を相手側が犯した場合、名義変更前の所有者である自分の元へ「違反通知書」が届いてしまいます。
現行犯はその場で運転手が違反切符を切られるために自分の所に被害が及ぶことはありません。
スピード違反については自宅に出頭通知書が届いた場合、それを相手側に見せて出頭して下さいと言えばおしまいです。相手側が応じない場合は、自ら警察署へ出向き運転手と自分の顔が違うことを主張して警察から相手側に連絡してもらう手段しかないですね。
駐車違反については「放置違反金納付書」とともに「弁明書」が送付されるので、弁明書に「車を他人に売却しているので自分は使用者ではない」という旨の文章と「売買契約書」など証拠となるもを同封して公安に送るのですが、認められる確率は数%なので期待薄です。
後は支払いを立て替えて後日請求するか、応じない場合は司法書士に依頼して内容証明郵便で相手側に送付することです。それでも相手が応じない場合は訴訟を視野にいれるしかないです。
いずれにせよ、面倒くさいトラブルです。
交通事故による慰謝料の請求
車を売却した、譲った相手がひき逃げ、死亡事故などの刑事事件に問われるような交通事故を犯した場合、刑事責任は運転手に対して課せられるために名義人が罪に問われることはありません。
損害賠償請求に問われるような裁判でも基本的に直接の加害者である運転者に損害賠償を求められるので問題ないのですが、親が名義人で子供が交通事故の加害者になった場合に、子供が賠償責任能力の無い場合には名義人である親が賠償請求を求められることがあります。
個人間売買でのトラブル事例
個人間(ネットオークション)売買では、今も昔も名義変更によるトラブルが後を絶ちません。
そんな名義変更によるトラブル事例をいくつか紹介したいと思います。
【トラブル事例①】
自動車を譲りましたが、名義変更されずに困っています。
所有していた車両を2013年1月10日に購入相手に引き渡ししました。その際、契約書や領収書などは作成しておりません。
購入相手は「名義変更などの手続きはこちらでやります」との事だったので、印鑑証明などの名義変更に必要な書類も一緒に渡しました。
2013年4月に自動車税の通知が来て名義変更されていない事がわかり、購入相手に何度も電話連絡しましたが連絡がとれず、延滞金もついてしまうので、やむを得なく支払いしました。
2013年10月にその車両の「放置車両違反」通知が届き、警察に事情を話しましたが「民事の事なので警察は介入できない」と言われ、弁明書も提出しましたが、売買した証拠(領収書など)がないため受理されませんでした。
引用元:弁護士ドットコム
トラブル事例②
先日、母親に自動車の不法投棄について連絡があり80万程の請求が来ました。自動車の名義人は母親ですが、不法投棄をしたのは三女です。三女とは2年程前に家族内不和が原因で連絡が取れなくなりました。今も連絡が取れません。三女は成人しています。
現在は自動車の廃車手続きを進めています。80万円については1日1,000円の駐車場として不法投棄の日から2年程の分だそうです。
引用元:弁護士ドットコム
こんなことにならないように名義変更は迅速におこないましょう。
名義変更にともなうトラブルに巻き込まれないためにすること
名義変更をしてもらわないことで思わぬトラブルに巻き込まれることはお分かりいただけたと思います。
特に個人間売買においては事前に対策をとっておくことが大事です。
名義変更のトラブルに巻き込まれないためにすること
- 期限までに名義変更をおこなう旨の契約書や覚書を書いておく
- 名義変更が行われるまで預かり金を受け取っておく
- 安全性を高めるなら名義変更は相手に任せるのではなく、自分でおこなうこと
- 売却相手が顔見知りの間柄なら一緒に陸運支局へ行って名義変更の手続きをおこなう
- 新所有者が車庫証明を取得したことを確認してから車を引き渡す
- 一時抹消をした状態で車を引き渡す(※車検の残り期間もなくなるので注意。新所有者は新たに車検を受けなければならない)
個人間オークションでの売買トラブルは非常に多いです。
そうならないためにも名義が違う車を売却するのなら、一括査定を利用したほうがいいです。

名義が違う車は一括査定に申し込んで売却するのがオススメ
上のように名義が違う車を買取業者へ売却するには、一旦自分名義にしてから売却するしかないと思われがちですが、他人名義のまま売却する方法があります。
それは、一括査定を利用する事です。
自分で名義変更をするには煩雑な書類を揃えたり、陸運支局へ出向いたりと面倒でややこしいことが待ち受けていますが、一括査定を利用することでその全てを買取業者に任せることができます。
また、ローンの支払い途中でも全く問題なく売却できます。
更に一括査定では、複数の買取業者で愛車の値段を決めるので何もせずに勝手に高額買取となります。また、上のような名義変更の不備によるトラブルも回避できます。
一括査定の特徴
- 名義の違う車でも売却することができる
- 煩わしい名義変更も一括査定の買取会社が手続きしてくれる
- 名義変更によるトラブルの心配がなくなる
- 複数の買取業者が価格競争をするので高額買取が期待できる
既に売却する予定があるのなら一括査定を利用することで手続きなどを買取会社に全て任せて、更に高値で売ることができ、トラブル回避ができる一石三鳥な一括査定に申し込むんだほうがいいです。

まとめ:名義が違う車を売却する方法と必要書類のまとめ
名義が違う車を売却する方法と必要書類について説明させていただきました。
名義が違う車を売却する方法と必要書類まとめ
- 普通車と軽自動車の名義変更書類は違う
- 自分で名義変更をする場合と第三者に名義変更をしてもらう場合は、若干書類が違う
- 管轄が違う場合は、ナンバープレートの変更が必要
- ディーラーや信販会社名義はローンを完済しなければ名義変更できない
- 譲ってもらった車の名義変更は迅速におこなう
- 名義変更をおこなわなければ旧所有者に思わぬトラブルが待っている
- 個人間売買での名義変更トラブルは非常に多い
- 煩雑な名義変更は一括査定を利用してやってもらうほうがいい
- 名義変更トラブルに巻き込まれないために一括査定を利用した方がいい
- 車を高く売りたいなら一括査定を利用した方がいい
名義変更に必要な書類を揃えるには、非常に煩雑で時間のかかる作業です。少しでもこの記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
